複数の「義務感」について
第四版になって、多少、義務感の対象によるCPが変動していますが、ガープス第三版or第四版についての話です。
複数の義務感、例えば、複数の人間の国家がある世界で、
(-10CP)「義務感/国家」を取得している騎士を作るとして、何らかの理由で仲間を集めて旅に出る設定を想像してみてください。
この騎士(仮に名前はジークフリートとしましょう)が仲間に対する義務感を取ったときのCPの話です。
ガープスのルールに沿えば、(-10CP)「義務感/国家」と(-5CP)「義務感/旅の仲間」を別々に取得して-15のCPを獲得できることになります。
しかし、これはガープスのCPの公平性から見て正しくないと考えます。
仮に、-15CPの義務感の特徴を1つ取って見ます。
(-15CP)「義務感/全ての人類」
何か違和感を感じませんか。
義務感の適用範囲の大きさを考えると明らかに
「国家+旅の仲間」よりも、「全ての人類」の方が比べるべくもなく、圧倒的な大集団です。
例を変えてみましょう。
(-10CP)「義務感/国家」を取得しているジークフリートの仲間に、とある事情で素朴な農民出の気の利く若者、トニーが加わりました。
トニーは(-5CP)「義務感/親しい友人」を持っています。心優しきトニーも(-5CP)「義務感/旅の仲間」を取得しようと考えました。
トニーは(-5CP)「義務感/親しい友人」、(-5CP)「義務感/旅の仲間」を持って-10CPを獲得します。
これはジークフリートの(-10CP)「義務感/国家」と同等のCPです。
適用される集団の範囲が明らかに差があり過ぎるのに、ジークフリートもトニーも架されるゲーム的重荷は同等となってしまいます。
これはおかしい。ガープスのCP公平性を逸脱しています。
そのことから複数の義務感については、1つの義務感にまとめ(複数の義務感の取得を許さず)、
適用される一番大きな母体を基準にしてCPを計算するのが正しいのではないでしょうか。
つまり、上記の例では、
「旅の仲間」は「国家」に対して(CPを拡大し得ない)極めて小さい集団と考え、
ジークフリートの特徴は(-10CP)「義務感/国家、旅の仲間」にし、
「旅の仲間」と「親しい友人」の集団の合計は大集団ではなく小集団であるため、同母体として考え、
トニーの義務感は(-5CP)「義務感/親しい友人、旅の仲間」にするべきだと考えます。
もう1つ例を挙げてみます。
故郷から出てきたエルフの少女エリーザは、全てのエルフに対する義務感、(-15CP)「義務感/全てのエルフ」と
大自然を大切にするという、(-15CP)「義務感/全ての大自然」、
そして精霊に対する(-15PC)「義務感/全ての精霊」(頻繁に精霊が現れる世界です!)を取得しようとしています。
母体数は全てのエルフも全ての大自然も全ての精霊も大種族です。
エリーザは(-15CP)「義務感/全てのエルフ、全ての大自然、全ての精霊」を取得しました。
ここで私は、「全てのエルフ」、「全ての大自然」、「全ての精霊」の合計集団数は「全ての生物」に匹敵すると考え
エリーザの義務感のCPを(-20CP)にすることにしました。
このように、複数の義務感は、その義務感の合計集団サイズを考え、1つの義務感として取得するべきだと思います。
皆さんはどうでしょうか。
ガープスのルールに沿って義務感を適用し、"安易"に小さな複数の義務感でCPを稼げる世界が好きでしょうか。
それとも、ガープスの基本方針にそってCPの公平性を重視して計算することを好むでしょうか。
2007/07/29 by white-serpent.